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鈴木おさむ「仕事の辞め方」と石川和男「会社員として生きる。」を読んだ

仕事の辞め方と会社員として生きる セミリタイア
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2024年3月で放送作家・脚本家を辞めた鈴木おさむの著書「仕事の辞め方」と、石川和男「会社員として生きる。」という真逆の視点から書かれた本を読みました。

数年後にFIREしたい自分を後押しする本と、ブレーキになるだろう本です。

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鈴木おさむ「仕事の辞め方」いい意味で予想を裏切られた

鈴木おさむ氏は、言わずと知れた放送作家であり、妻は森三中の親方こと大島美幸さん。

放送作家の仕事を完全に辞めるそして本を出すと聞いて、読んでみたいと思っていました。

一般人のFIRE本は何冊も読んだけど、完全リタイアではないにしろ有名人がその仕事を絶頂期に辞めるというのは聞いたことがなかったので興味が湧きました。

帯の「40代からソフト老害」というパワーワードにも惹かれたっていうのもあります。

鈴木おさむは意外に業界人ぽくなかった

ふう
ふう

私の業界人のイメージはザギンでシースー。笑

肩からセーター掛けてチャラついてる感じ。

だけどこの本からはそんなバブリー業界人の匂いは皆無でした。

予想外に堅実で、組織での上下関係や対人関係のストレスなど、普通の会社員でも共感できることが多かった。

仕事を辞めるにあたって保険とか携帯代とか無駄な支出を見直した、という行動にもちょっと親近感です。

パワーワード「40代からソフト老害」

「40代からソフト老害」は同年代として興味をそそられるパワーワードでした。

本書を読んで、「気を付けてるつもりだけど無意識になってるかも、老害…」と思ってしまった。

後輩たちが作ってきた企画やVTRが鈴木氏の一言で修正させたれたり、却下されたり。

そしてその決定を上層部は軽く受け入れてしまう。

その事実を突きつけられて初めて嫌悪していた老害に自分もなっていたことに気づいた、と。

老害というと60代以上の人達と思いがちだけど、40代って会社では中堅からベテランの層で社歴も長くなり、そこそこの発言権を持っているもの。

そしてその発言や行動に下の層が意見できる訳がない。

40代ってちょっと自我が通りやすくなる年代なんですよね。

ふう
ふう

勘違いしてそこに甘えちゃってる人も多い

私も管理職ではないけれど40代で後輩もいるので、その立場は自覚して行動しているつもりです。

後輩の仕事に横から口を挟まない。相談されたら話を聞く。

庶務・雑用ももちろんやる。(お菓子配りとか)

何か思うところがあっても極力黙ってる。仕事に支障がでそうな時だけ言う。

とにかく、余計なことを言わない。

年上というだけでいるだけで気を使わせてしまう存在、だということを意識して行動しているつもり。

でも年上に気を使うことは、社会では普通のことですよね。

ふう
ふう

私もそうしてきたし

普通以上に気を使わせない、めんどくさいソフト老害にならないよう今後も気をつけていきたいです。

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「40代は身の振り方を考え始める年代」は華やかな世界でも同じ

勝ち負けが見えてくる

会社でラインに乗って出世街道をつき進んでいく人は少数

それはエンタメ業界でも同じらしい。

30代までは誰が成功してもおかしくない。

40代になると出世を目標にし始める人が出てきたり、頑張ってきたのにラインを外されたり。

ふう
ふう

我々一般社会と同じだなぁ、と

出世だけを目指している人たちの行動力(P48)の話が面白かったです。

実際にこんなことしてる人、いるんですね。笑

上と下に挟まれて精神的にきつい

突っ走て来た30代を過ぎて40代になると、自分のことだけじゃなく下の管理をしないといけなくなる。

と同時に、それまでは気にしなくてよかった会社の事情なども気にし始める

というか気にせざるを得なくなる。

「40代になって気づくのは、結局世の中回しているのは60代70代だということ」

ふう
ふう

思わず頷きました。

社長が50代でも、60・70代の会長や相談役と言われる人たちの意見が降りてくる。

それを気にしながらも、30代には好きにやらせてあげたいという気持ちとの間で葛藤。

分かるなぁ…

どうしても保守的にならざるを得ないんですよね、40代って。

そこそこ給料も上がっているからそれなりの仕事して当たり前なんだろうけど、定年までまだ遠いし、色々しんどいし、一番辞めたくなる年代かもしれません。

業界人ということを抜きにして同年代として共感できた

正直この本を読むまでは、放送作家という華やかな職業から鈴木氏にパーティーピーポーっぽいイメージを持ってました。

業界人ですからそういう一面もあるでしょうけど、思ったより地に足のついた普通の人という印象を受けました。

同年代として感じるところは、一般人でも業界人でも同じなんだなぁと。

お父様を亡くされて人はいつまで生きるか分からないと死を身近に感じる、死を意識して生きるようになった、と書いてありました。

ふう
ふう

私も母を亡くして同じように感じました

体もガタがき始めて、老眼対策だったり、歯のケアが必要だったり。

放送作家を辞めたあとは、免許を取ったり、英語や手話の勉強もしたいそう。

仕事を辞めることに前向きなれる最後で締めくくられています。

一点だけ注意点。

当然のことながら、経済レベルが違うことだけは念頭において読んでください

そうすればFIREの参考になる良本だと思います。

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鈴木氏の本でベストセラーになっているSMAP本。レビューもいいので読んでみたい。

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本書を読んでいるととなぜか読みたくなってしまう、近藤麻理恵さんことこんまりの本。

鈴木氏は「この本を読む前は懐疑的だったけど、読んでみて考えが変わり、仕事を辞めるということに繋がった」そうです。

私もちょっと懐疑的に思っていたので(笑)、これを機に読んでみたいと思いました。

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「会社員として生きる」は自分にブレーキをかけるために読んでみた

「会社員として生きる」著者の経歴

ふう
ふう

前述の鈴木おさむ氏と違って著者は一般の方

経歴により内容の捉え方が変わってくると思うので、簡単にご紹介します。

著者:石川和男(いしかわ・かずお)

1968年北海道生まれ。埼玉県在住。大学卒業後、建設会社に入社、経理部に配属される。

20代後半で一念発起して税理士資格を取得。働きながら、税理士、宅地建物取引士、建設業経理事務士1級などの資格試験に合格。建設会社のほか税理士、講師の仕事も始める。

現在は、建設会社役員・税理士・大学講師・時間管理コンサルタント・セミナー講師と5つの仕事を掛け持つスーパーサラリーマン。

会社員であることのメリットを再認識させてくれる

リンク先の本の内容紹介でも分かる通り、会社員として得られるメリットがこれでもかと書かれています。

ふう
ふう

忘れていた会社のありがたみを再認識させてくれます

定期的な収入や各種社会保険、福利厚生などは分かりやすいところですが、分かりにくいこと、特に会社の名前を借りて信用がついていということは目に見えないけれど大きなメリットですね。

クレジットカードの発行やローンの締結などは、会社員であるからこそハードルが下げられています。

そしてブログをやっていて痛感するのですが、自分で何かをやろうすると、全て自分で用意し勉強して進めていかなければならない。

ふう
ふう

これって想像より大変な作業です

ですが会社員なら、例えば社内システムが変わるとなれば専門部署が手続きし、使い方資料の配布に加えレクチャー、そして分からないことは問い合わせすれば対応してくれる。

新規プロジェクトに取り組むとなれば、おおよその道筋は会社もしくは管理職が示してくれる。

要するに、自分の仕事をするためのお膳立てを会社がしてくれるわけですね。

これは目に見えないけれど大きなメリットです。

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「会社員として生きる」はこんな人におすすめ

会社を辞めたくて仕方ないけど今は辞められない人

今、会社がしんんどくて辞めたい。

でも住宅ローンもある、子供の教育費もある。

辞められないのは分かっているけど、辞めたい…

この気持ちをどうにかしたい、いや、しなければ…

ふう
ふう

そんな方にこそこの本がおすすめです

会社員であることのメリットがこれでもかと書かれているので、辞めたい気持ちにブレーキをかけてくれます

「もうちょっと頑張ってみようかな」って思えると思います。

FIREを計画している私でも「会社、やっぱり辞めたくないかも…」って思ってしまいましたから。笑

会社員を辞めてFIREを検討している人

本書は、FIREの計画を立てている人にもおすすめです。

ふう
ふう

自分で気が付いていない会社員のメリットに気づくかもしれません

FIREした後で「やっぱり辞めるんじゃなかった…」とならないためにも、会社員を辞めて失ってしまうことについて知り、できる限りの対策を考えておいた方がいいでしょう。

再就職が難しくなる40代50代は特に入念な準備をしてFIREすべきですから、FIRE準備本として一読の価値ありです。

「著者は会社員の勝ち組」ということを前提に読んだ方がいい

一点だけ留意しておいてほしいのは、著者は会社員の勝ち組ということです。

そもそも会社の役員にまでなっているし、会社勤めの傍らセミナー講師や本の出版を許される立場はかなり恵まれています。

ふう
ふう

その分会社への貢献が大きかったのはもちろんでしょう

努力して会社に貢献し、評価され、そして一握りの人しか乗れないレールに乗れた。

そういう意味で、この方は会社員の勝ち組なのだと思います。

著者は会社員の勝ち組、すべての人がそうではないということを念頭において読めば、会社員として得られるメリットやその享受の仕方についてとても参考になる本です。

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